アメリカの保険が良くわからない人向けに、これだけ覚えといたら耐えると思うことをまとめておく

はじめに

こんにちは、私はそこそこ長い期間アメリカに住んでいるにもかかわらず、保険の仕組みについてほぼ何も知りませんでした。保険の説明書見てもなんか良くわからない単語がたくさん並んでいるし、そもそも保険の仕組みがいまいちわかってなかったり、病院へ予約の電話をかけるのも恐ろしかったり、勉強で忙しかったりで、後回しにしていました。健康でしたので、年に一度日本へ行った際に病院を回って健康診断をした方が自分的にはイージーでした。

しかし、いつまでもそんなことは言ってられません。また、雇用にひもついてくる保険のオプションから、自分にあっているものを自分で選択する必要がありました。

ここには私のような人向けに、必要最低限分かっていたら大丈夫だろうと思われることを例を使って解説します。

知っておくのがマストな用語

Premium(プレミアム)

保険料のことです。保険会社に支払う料金で、雇用主によっては一部・全額負担してくれたりします。

ネットワーク

保険会社が契約している医師、病院、ラボなどのこと。

行く病院や医師が保険のネットワークに入っているかによって支払う医療費が変わる。

HMOとPPO

保険の種類の一つ。ざっくりいうと

  • HMO(Health Maintainance Organization): ネットワーク外の病院とか医師にかかると保険が全く効かない、専門医を受診するには主治医の紹介が必要、保険料が安め
  • PPO(Preferred Provider Organization): ネットワーク外の病院や医師にかかっても保険が効く、専門医を受診する際に主治医の紹介が要らない、保険料が高め

最近はこの二つの中間的なものもあったりするけどメジャーではないので割愛。

Deductible(免責額)

医療費が保険によってカバーされる前に、一定額自分で全額支払わなければならなかったりする。その金額のこと。800ドルだったり3000ドルだったり。

Coinsurance

支払った医療費がDeductibleを超えると保険が適用される。その際に、保険でカバーされる医療費の割合の残り、つまり医療費に大して患者が支払う払う割合のことを指す。10%だったり20%だったり。

Out of Pocket Maximum(自己負担限度額)

患者が支払った医療費が一定金額を超えると、そのあとは保険が全額保証してくれる。その金額のこと。自己負担をする最高額のこと。1500ドルだったり6000ドルだったり。

Copay

自分の保険が保証する医療サービスを受けたときに病院等に一定額支払う金額。サービスによって金額が違ったりする。また、サービスによっては一切払わなかったりして良くわからない、、、言われたら払う

例として、ある人がPPOの保険を持っているとしましょう。そして、

  • Deductibleは1500ドル
  • Coinsuranceは10%
  • Out of Pocket Maximumは3000ドル

としましょう。(これらの情報は保険に加入した際にもらえるベネフィットの説明書に書いてあり、また、各保険会社のポータルで、ウェブ上でも確認できます。

年の初めに健康診断のためにプライマリケア(主治医)に行くとしましょう。Copayを払うサービスの場合は診察を受ける前に受付で払うように言われます。そうでない場合は診察の日は何も払うものはなく、後日請求書がきます。その日は窓口で支払うものは何もないと、Copayではないんだなーとわかります。今回は、Copayを支払うよう言われなかったとします。

そして、診察をして帰宅して、数週間後に自分のもとに請求書が送られてきてそこで初めて自分がいくら払わなければならないのかわかります。請求書に書かれている金額が500ドルで、自分がその年に一度も病院に行っていなければ、シンプルに500ドル払います。(Deductibleの額に達していないので全額自分が払う)

その健康診断の後、専門医のもとにかかり、2000ドルの請求書がきたとしましょう。すると、請求された額は合計で2500ドルとなります。この額はDeductibleの額を超えます。Deductibleを超えた額から、Out of Pocket Maximumまでの額はCoinsuranceのパーセンテージに基づいて、保険会社と折半です。この場合、2500-1500=1000で1000ドルが折半です。Coinsuranceが10%ですので、保険会社が払う割合が90%、自分が払う割合が10%となります。この場合、自分が払う金額は1000ドルの10%、1000*0.1=100ドルとなります。

もし、その後足を怪我して救急で手当てしてもらい、3000ドルの請求がきたとしましょう。すると、その年に請求された額の合計が5500(500+2000+3000)ドルとなります。この額はOut of Pocket Maximumの3000ドルを超えています。超えている分(5500-3000=2500ドル)に関しては、保険会社が全て支払います。その分は自分では支払う必要はありません。残りの500ドル(3000-2500)はDeductibleになるので、保険会社が90%を、自分が10%を払います。

他の例として、背中が痛くなり、整骨院に行ったとしましょう。受付でCopayを払ってくださいと言われたとしましょう。大体10から数十ドルをその場で払います。この場合、診療後に請求書が来ることはありません。受付でCopayをすでに払っているためです。

最後に

うまく解説できたかあまり自信がありませんが、大体こんなところです。病院から来る請求書にとりあえず払えばいい金額は書いてあります。保険の良し悪しを判断するのに知っておくのが大事かなと思います。読んでいただきありがとうございました。いい1日を。